山形の方言と山形県の温泉や観光情報

山形弁(置賜方言)の昔話と山形県情報。方言で語る昔話で山形を感じよう!


  • 山形弁の訳を見る
  • 昔話通常バージョン
  • 昔話テキストバージョン

『カラスと螺の話』

むがーし、田んぼの中さ螺がのんびり日向ぼっこしったけど。
  カラス、それば見っけで、
「なんとがして、あの螺食いだいなあ」
て思ったけど、ほして、
「螺なぁ螺なぁ山さあべ」
  なて歌って呼ばったけど。螺は、
「あーらぁ、だってな、やんまかな、
  去年のなーづに、行ったれば、
  カラスという黒鳥が、
  ほっつむいでも、ツッキポキ、
  こっつむいても、ツッキポキ、
  雨さえ降っつど、その傷が、
  ズッキモッキと、病みもーす、
  痛みもーす」
て言って、土の中さもぐっていってすまったけど。
  どーびんさんすけ、猿まなぐ、さーるのまなぐさ毛がはえで、めんめんめっこになりました。

山形弁訳

『カラスと螺の話』
むがーし、田んぼの中に螺がのんびり日向ぼっこしてたんだと。
  カラスはそれを見つけて、
「なんとかして、あの螺食いたいなあ」
て思ったんだと、そして、
「螺なぁ螺なぁ山に行こう」
  なて歌って呼んだんだと。螺は、
「あーらぁ、嫌だ、山か、
  去年の夏に、行ったらば
  カラスという黒鳥が、
  そっち向いても、ツッキポキ
  こっち向いても、ツッキポキ
  雨さえ降れば、その傷が
  ズッキズッキと、病みもーす、
  痛みもーす」
て言って、土の中にもぐって行ってしまったと。
  どーびんさすけ、猿まなぐ、さーるのまなぐさ毛が生えて、めんめんめっこになりました。





○山形弁(置賜方言)の昔話

牛蒡と人参と大根 | 雪女郎 | 百足の医者迎え | 大鳥と大海老と大鯨 | 蛙の恩返し | 蟻と蜂の拾い物 | 金の斧・鉄の斧 | 猫が十二支に入らぬ訳 | 部屋の起こり | 笠地蔵 | 金仏木仏 | 豆腐田楽と和尚さま | 一粒の米 | 猫の釜ぶた | 馬鹿婿と団子 | 飴買い幽霊 | お月様とお日様と雷様 | うば捨て山 | 金持ちと貧乏人 | 三枚のお札 | サトリの化物 | 貧乏の神 | 馬鹿婿ばなし | 和尚の頭に小便 | 長者婿 | [オ]の字 | 稲のはじまり | あやちゅうちゅう | 人柱 | おぶさりたいの杉の木 | 飽きたの三吉 | 上杉様の鴨とり | 唐辛子売りと柿売り | 沼の貸し膳 | しらみの質入れ | 空巣 | 螺とカラス | カラスと螺の話 | おれの住まいと同じ | 古屋の雨漏り | 塩っぱい爺さん | 猫の宮 | 和尚と水飴 | 緋々退治 | 炭焼き吉次 | お正月 | 石肥三年 | 鳥海山の手長足長 | マムシ小判 | 河童と彦助 | 四本目の足 | 米塚山と糠塚山 | 夢買い彦市 | あこや姫 | 蛙とネズミ | 貧乏長者 | 食わず女房 | 狐の恩返し | 玉虫沼 | お釈迦様と鬼 | 雪女と若者 | 猿のお尻はまっかっか | たぬきと若者 | 水の種 | 娘の百夜まいり | 殿様の一文銭 | 提灯お化け | 竜神の立て札 | ばば皮 | | 片目の爺さまと狐 | 鬼の面 | 笛吹き沼 | もぐらの婿さがし | 平種子柿 | 猿羽根の地蔵様 | きつねの恩返し | べんべこ太郎 | 子産石 | 山姥と名刀 | 猫絵十兵衛 | 半ごろしの御馳走 | 鶴と亀